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エリック・クラプトンのレコードガイド|おすすめ名盤とソロ・バンド作品の選び方

エリック・クラプトン(Eric Clapton)は、ブルースギターの神様と称されるイギリスのギタリストです。ヤードバーズ、クリーム、デレク&ザ・ドミノスを経てソロへと至る膨大なディスコグラフィーの中から、レコードで聴くべきおすすめ盤と選び方を紹介します。

エリック・クラプトンとは?アーティストの概要

エリック・クラプトンは1945年、イギリス・サリー州リプリー生まれ。1960年代初頭からプロとしてのキャリアをスタートし、60年以上にわたって第一線で活躍し続ける稀有なギタリストです。

キャリアの変遷

時期 バンド / 活動 特徴
1963〜1965年 ヤードバーズ R&B / ブルースロック。商業路線を嫌い脱退
1965〜1966年 ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ 本格的なブリティッシュブルース。「クラプトン・イズ・ゴッド」の落書きが登場
1966〜1968年 クリーム パワートリオによるブルースロックの革新。即興演奏の極致
1969年 ブラインド・フェイス スティーヴ・ウィンウッドとのスーパーグループ。アルバム1枚で解散
1970〜1971年 デレク&ザ・ドミノス 「Layla」を生んだ短命のバンド
1974年〜 ソロ活動 ブルース、ポップ、レゲエなど幅広いスタイルで長く活躍

クラプトンの魅力は、時代やバンドによってまったく異なる表情を見せるギタープレイにあります。ブルースブレイカーズ時代の激しいオーバードライブサウンド、クリームでの即興プレイ、ソロ期のリラックスしたトーン——レコードを通じてその変遷を追体験できるのは、コレクターにとっての大きな楽しみです。

エリック・クラプトンのレコード おすすめ名盤5選

膨大なディスコグラフィーの中から、レコードで聴くべき5枚を厳選しました。

1. Layla and Other Assorted Love Songs — Derek and the Dominos(1970年)

クラプトンの全キャリアを通じて最高傑作と評される2枚組アルバム。デュアン・オールマンとのツインギターが火花を散らす「Layla」は、レコードの太い音で聴くと凄まじい迫力です。2枚組LP全4面にわたって展開されるブルースロックの熱量は、レコードでこそ体感できます。

  • おすすめポイント: 2枚組の圧倒的なボリューム、デュアン・オールマンとの共演が聴ける
  • 中古相場目安: 国内盤 3,000〜6,000円、USオリジナル盤 10,000〜30,000円

2. Blues Breakers with Eric Clapton — John Mayall & The Bluesbreakers(1966年)

通称「ビーノアルバム」(ジャケットでクラプトンがビーノという漫画雑誌を読んでいることから)。マーシャルアンプをフルテンにした伝説のギタートーンが収められた、ブリティッシュブルースの金字塔です。

  • おすすめポイント: クラプトンの最も攻撃的なギタートーンが聴ける、ブルースロックの原点
  • 中古相場目安: 国内盤 2,000〜5,000円、UKオリジナル盤(Decca)10,000〜40,000円

3. Cream — Disraeli Gears(1967年)

クリームの2ndアルバム。「Sunshine of Your Love」「Strange Brew」「Tales of Brave Ulysses」など、サイケデリックとブルースが融合した名曲が揃っています。コンパクトな楽曲が多く聴きやすい一方、ギター・ベース・ドラムスのトリオとは思えない分厚いサウンドが楽しめます。

  • おすすめポイント: クリーム入門に最適、サイケデリックなジャケットも美しい
  • 中古相場目安: 国内盤 2,000〜4,000円、UKオリジナル盤(Reaction)8,000〜25,000円

4. 461 Ocean Boulevard(1974年)

ソロ活動本格化の起点となったアルバム。ボブ・マーリーの「I Shot the Sheriff」のカバーが全米1位を獲得しました。クリーム時代とは対照的な、リラックスしたレイドバックサウンドが心地よい1枚。レコードの温かみのある音で聴くと、まるで南国のスタジオに居合わせているような気分になれます。

  • おすすめポイント: ソロ期の出発点、肩の力が抜けた心地よいサウンド

5. Slowhand(1977年)

「Wonderful Tonight」「Cocaine」「Lay Down Sally」と、クラプトンのソロキャリアを代表する名曲が並ぶ大ヒットアルバム。J.J.ケイルの影響を受けたレイドバックしたサウンドと、ブルースフィーリングあふれるギターのバランスが絶妙です。

  • おすすめポイント: ソロ期の代表作、誰もが知る名曲揃い

エリック・クラプトンのオリジナル盤の見分け方

クラプトンは長いキャリアの中で複数のレーベルからリリースしているため、時期ごとにオリジナル盤の特徴が異なります。

レーベル別ガイド

時期 レーベル 主なアルバム オリジナル盤の特徴
ブルースブレイカーズ Decca(UK) Blues Breakers 青銀レーベルが初期プレス
クリーム Reaction / Polydor(UK) Fresh Cream, Disraeli Gears, Wheels of Fire Reactionレーベルは希少
デレク&ザ・ドミノス Atco / Polydor Layla US Atcoの黄レーベルが初期
ソロ初期 RSO 461 Ocean Boulevard, Slowhand RSO レーベルのオリジナル
ソロ後期 Duck / Reprise Unplugged 他 Duck レーベル

日本盤の魅力

クラプトンの国内盤は、ポリドールや日本フォノグラムからリリースされました。付きのコンディションが良いものはコレクターに人気があります。特にクリーム時代の日本盤は、独自の帯デザインが評価されています。

エリック・クラプトンのレコードを買うときの注意点

  • バンド時代とソロを区別する: クラプトンのディスコグラフィーは、ヤードバーズ・クリーム・ブラインドフェイス・デレク&ザ・ドミノス・ソロと多岐にわたります。それぞれ別のバンド名義でリリースされているため、検索や購入時に注意しましょう
  • ライブ盤も要チェック: 『Wheels of Fire』のライブ面、『Just One Night』、『Unplugged』など、ライブ録音の名盤が多いのもクラプトンの特徴です
  • 盤の状態を確認する: 1960年代の作品は年代相応の劣化があるため、グレーディングをしっかり確認しましょう。VG+以上であれば快適に聴けます
  • 再発盤も選択肢に: 近年のリマスター再発盤は音質が優秀です。特にクリームのリマスター盤は元の録音の良さが再確認できる仕上がりになっています

レコードの購入場所については、レコードの購入場所ガイドも参考にしてみてください。

エリック・クラプトンをレコードで聴く魅力

クラプトンの音楽は、レコードで聴くとギターの表情がまるで変わります。

  • ギタートーンの質感: クラプトンのギターサウンドは、真空管アンプの歪みやピッキングのニュアンスが生命線です。レコードのアナログ再生は、そうした微細な音の変化を余すことなく伝えてくれます
  • ブルースのグルーヴ感: ブルースは「間」と「揺らぎ」の音楽です。レコード特有の温かみのある音は、クラプトンのブルースギターが持つ人間的なグルーヴを忠実に再現します
  • 2枚組LPの贅沢さ: 『Layla』や『Wheels of Fire』のような2枚組アルバムは、レコードならではの物理的な存在感があります。4面にわたる長大な音楽体験は、デジタルでは味わえない贅沢です
  • 時代ごとの音の違い: 1966年のモノラル録音から1990年代のデジタル録音まで、レコードで年代順に聴いていくと、録音技術の変遷とクラプトンのサウンドの進化を同時に体験できます

まとめ

  • エリック・クラプトンはバンド時代からソロまで膨大なディスコグラフィーを持つ。最初の1枚には『Layla and Other Assorted Love Songs』がおすすめ
  • バンド時代の作品はレーベルが異なるため、オリジナル盤を探す際はレーベル別に確認が必要
  • クリーム・デレク&ザ・ドミノス・ソロと、時期によってギタースタイルがまったく異なるのが魅力
  • ライブ盤にも名作が多く、レコードコレクションの幅が広いアーティスト
  • ブルースギターの微妙なニュアンスは、レコードのアナログ再生でこそ真価を発揮する

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