Genesis(ジェネシス)- プログレ黄金期を代表する英国バンド¶
Genesis(ジェネシス)は、1970年代のプログレッシブロック黄金期を代表する英国のバンドです。ピーター・ガブリエルによる演劇的なステージパフォーマンスと複雑な楽曲構成で知られる初期から、フィル・コリンズがボーカルを務める商業的成功期まで、長いキャリアの中で多様な音楽性を見せてきました。本記事では、Genesisのレコードコレクションを始めたい方に向けて、おすすめアルバムやオリジナル盤の見分け方、購入時の注意点などを詳しく解説します。
アーティストの概要¶
Genesisは1967年にイングランドのチャーターハウス校で結成されました。初期メンバーはピーター・ガブリエル(ボーカル)、トニー・バンクス(キーボード)、マイク・ラザフォード(ベース・ギター)、アンソニー・フィリップス(ギター)、クリス・スチュワート(ドラムス)で、後にフィル・コリンズがドラマーとして加入します。
バンドの歴史は大きく2つの時代に分けられます。1970年から1975年までのピーター・ガブリエル期は、プログレッシブロックの最盛期を象徴する時代です。この時期の楽曲は、複雑な構成、幻想的な歌詞、ガブリエルの演劇的なパフォーマンスが特徴でした。1975年にガブリエルが脱退した後、ドラマーだったフィル・コリンズがボーカルを兼任し、バンドは新たな方向性を模索します。
フィル・コリンズ期のGenesisは、よりポップでアクセスしやすいサウンドへと変化し、1980年代には全世界で商業的な成功を収めました。両時代ともに音楽的な価値が高く、レコードコレクターの間では初期のプログレ期のアルバムが特に高い人気を誇っています。
おすすめアルバム5選¶
1. Selling England by the Pound(1973年)¶
Genesisの最高傑作として多くのファンに支持される作品です。「Firth of Fifth」や「The Cinema Show」など、バンドの技術と創造性が結集した楽曲が収録されています。英国の風景や文化への郷愁を感じさせる歌詞と、優雅で複雑な楽曲構成が見事に融合しています。Charisma Recordsから発売されたオリジナル盤は、音質の良さで知られており、コレクターには必須のアイテムです。
2. The Lamb Lies Down on Broadway(1974年)¶
ピーター・ガブリエル在籍時最後のスタジオアルバムであり、2枚組のコンセプトアルバムです。ニューヨークを舞台にしたシュールな物語が展開され、実験的な楽曲が多数収録されています。「Carpet Crawlers」や「The Lamb Lies Down on Broadway」など、後年まで演奏される名曲も含まれています。オリジナル盤は2枚組のため状態の良いものを見つけるのが難しく、価格も高めです。
3. Foxtrot(1972年)¶
23分に及ぶ大作「Supper's Ready」を収録した名盤です。この曲はプログレッシブロック史上最も偉大な楽曲の一つとされ、複数のパートから構成される壮大な音楽体験を提供します。アルバム全体を通じて、バンドの演奏技術と創造性が高い水準で発揮されています。
4. Nursery Cryme(1971年)¶
フィル・コリンズとスティーヴ・ハケットが参加した最初のアルバムで、Genesisの黄金期メンバーが揃った記念すべき作品です。「The Musical Box」や「The Return of the Giant Hogweed」など、ダークで幻想的な楽曲が特徴です。このアルバムから、バンド独自のサウンドが確立されました。
5. A Trick of the Tail(1976年)¶
フィル・コリンズがボーカルを務める最初のアルバムです。ガブリエル脱退後の不安を払拭する完成度の高い作品で、プログレッシブな要素を保ちながらも、よりメロディアスな方向性を示しています。「Dance on a Volcano」や「Entangled」など、多彩な楽曲が収録されています。
オリジナル盤の見分け方¶
Genesisのレコードを収集する際、オリジナル盤を見分けることは重要です。特に1970年代の作品は、英国Charisma Recordsから発売されたオリジナル盤が最も価値が高いとされています。
Charisma Recordsのオリジナル盤の特徴¶
初期のCharisma盤は、ラベルにピンク色の「Mad Hatter」ロゴが使用されています。カタログナンバーは「CAS」で始まり、マトリクス番号がジャケットやラベルに記載されています。例えば、「Selling England by the Pound」のオリジナル英国盤はカタログナンバーが「CAS 1074」です。
また、オリジナル盤のジャケットは厚手のゲートフォールド(観音開き)仕様で、内側にバンドの写真や歌詞が印刷されています。再発盤はジャケットが薄くなっていることが多いため、質感も確認ポイントです。
マトリクス番号の確認¶
レコード盤の中心部分(ラベル周辺)には、マトリクス番号が刻印されています。これは製造時の情報を示すもので、オリジナル盤かどうかを判断する重要な手がかりです。専門的な知識が必要な場合もあるため、信頼できる販売店やレコード購入ガイドを参考にすることをおすすめします。
買うときの注意点¶
Genesisのレコードを購入する際は、いくつかの注意点があります。
盤の状態の確認¶
プログレッシブロックのアルバムは繊細な音が多いため、盤の状態が音質に大きく影響します。購入前に目視で傷やスクラッチの有無を確認し、可能であれば試聴することをおすすめします。特に「Foxtrot」や「Selling England by the Pound」のような静かなパートが多い作品は、ノイズが目立ちやすいため慎重に選びましょう。
ジャケットの状態¶
Genesisのアルバムは、ジャケットアートも作品の一部として重要です。多くの作品はゲートフォールド仕様で、内側にアートワークや歌詞が印刷されています。折れ、破れ、変色などがないか確認し、できるだけ良好な状態のものを選びましょう。
再発盤と価格¶
オリジナル盤は高価ですが、1980年代以降の再発盤でも音質の良いものは多く存在します。予算に応じて、まずは再発盤から集め始めるのも良い選択です。レコード用語集で基本的な用語を学んでおくと、購入時の判断がしやすくなります。
レコードで聴く魅力¶
Genesisの音楽は、レコードで聴くことで本来の魅力が最大限に引き出されます。
アナログならではの温かみ¶
デジタル音源では失われがちな、アナログ特有の温かみと奥行きがあります。特にトニー・バンクスのメロトロンやハモンドオルガン、スティーヴ・ハケットのギターサウンドは、レコードで聴くと一層豊かに響きます。
アルバム体験の没入感¶
プログレッシブロックはアルバム全体を通して聴くことを前提に制作されています。レコードのA面とB面という物理的な区切りは、作品の構成を意識させ、より深い音楽体験を提供します。「The Lamb Lies Down on Broadway」のような長大なコンセプトアルバムは、レコードで聴くことで作品の意図がより明確に伝わります。
ジャケットアートの鑑賞¶
Genesisのアルバムは、ポール・ホワイトヘッドやヒプノシスが手がけたアートワークも見どころです。大判のレコードジャケットは、細部まで鑑賞できる芸術作品として楽しめます。
まとめ¶
Genesisは、プログレッシブロック史において欠かせないバンドであり、レコードコレクションとしても非常に価値があります。ピーター・ガブリエル期の幻想的で複雑な作品から、フィル・コリンズ期のポップでメロディアスな作品まで、幅広い音楽性を楽しめます。
オリジナル盤の収集は専門知識が必要ですが、まずは「Selling England by the Pound」や「Foxtrot」などの代表作から始めることをおすすめします。状態の良いレコードを選び、丁寧に再生することで、1970年代のプログレッシブロックの黄金期を追体験できるでしょう。レコードならではの温かみと没入感を味わいながら、Genesisの音楽世界を存分にお楽しみください。
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