Oasisのレコード完全ガイド|ブリットポップの伝説を聴く¶
1990年代のブリットポップシーンを代表するOasis。ギャラガー兄弟の激しい確執とともに語られる彼らの音楽は、今なおレコードコレクターの間で絶大な人気を誇ります。ビートルズへのリスペクトを感じさせる王道のロックサウンドは、アナログレコードで聴くとその魅力が一層際立ちます。本記事では、Oasisのレコードを集める際に知っておきたいおすすめアルバムやオリジナル盤の見分け方、購入時の注意点まで詳しく解説します。
Oasisとは?アーティストの概要¶
Oasisは1991年にマンチェスターで結成されたロックバンドです。ボーカルのリアム・ギャラガーとギター・作曲担当のノエル・ギャラガーの兄弟を中心に、1994年のデビューアルバム『Definitely Maybe』で一躍スターダムにのし上がりました。
ブリットポップムーブメントの中心的存在として、Blurとの「ブリットポップ戦争」でも話題を集めた彼らは、シンプルながらも力強いメロディと、労働者階級の若者の心情を代弁する歌詞で多くのファンを獲得しました。特にビートルズからの影響は明確で、ノエルは自身の作曲スタイルについて「ビートルズのコード進行を借りてきた」と公言するほどです。
2009年に解散するまでに7枚のスタジオアルバムをリリースし、全世界で7000万枚以上のセールスを記録。特に母国イギリスでは社会現象となり、1996年のネブワース公演では25万人を動員しました。兄弟喧嘩の絶えないバンドとしても有名で、その激しいやり取りは今でも音楽ファンの語り草となっています。
Oasisのおすすめアルバム5選¶
1. Definitely Maybe(1994年)¶
記念すべきデビューアルバムにして、UK史上最速で売れたデビュー作です。「Rock 'n' Roll Star」「Live Forever」「Supersonic」など、Oasisの代表曲が詰まった名盤中の名盤。粗削りながらもエネルギーに満ちたサウンドは、まさに90年代ロックの結晶です。Creation RecordsのUKオリジナル盤は、音圧が高く、リアムのボーカルが前面に出た迫力のミックスが楽しめます。
2. (What's the Story) Morning Glory?(1995年)¶
Oasisの最高傑作との呼び声も高い2ndアルバム。「Wonderwall」「Don't Look Back in Anger」「Champagne Supernova」といった世界的ヒット曲を収録し、全世界で2200万枚以上を売り上げました。前作よりも洗練されたプロダクションと、ノエルの作曲センスが光る普遍的なメロディが魅力です。レコードで聴くと、アナログの温かみがバラードの感動をより深めてくれます。
3. Be Here Now(1997年)¶
ブリットポップの絶頂期にリリースされた3rdアルバム。前2作に比べて壮大でアンセミックなサウンドが特徴で、当時の彼らの自信と野心が詰まった作品です。「D'You Know What I Mean?」「Stand by Me」など名曲も多く、賛否両論ありながらも今では再評価が進んでいます。音の厚みとスケール感は、レコードの大きなジャケットとともに体感するのがおすすめです。
4. The Masterplan(1998年)¶
B面曲やレアトラックを集めたコンピレーションアルバムですが、タイトル曲「The Masterplan」をはじめ、シングルのA面にも引けを取らない名曲が揃っています。「Acquiesce」「Talk Tonight」など、隠れた名曲を発見する楽しみがあります。コレクター心をくすぐる一枚で、レコードならではの「B面文化」を味わえる作品です。
5. Heathen Chemistry(2002年)¶
リアムやベーシストのアンディ・ベルも作曲に参加し、バンドとしての新たな一面を見せた5thアルバム。「The Hindu Times」「Stop Crying Your Heart Out」など、キャッチーな楽曲が並びます。初期の勢いとは異なる、円熟味を増したOasisの魅力が感じられる一枚です。
オリジナル盤の見分け方¶
Oasisのレコードをコレクションする上で重要なのが、UKオリジナル盤の見極めです。特に初期3作品のCreation Records盤は価値が高く、音質的にも優れているとされています。
まず、レーベル面を確認しましょう。Creation RecordsのUKオリジナル盤には「CRE LP 169」(Definitely Maybe)、「CRE LP 189」(Morning Glory)といった固有のカタログナンバーが記載されています。また、マトリクス番号(盤面の中心部に刻印された番号)も重要で、初回プレス盤には特定の刻印が入っています。
ジャケットの印刷品質もチェックポイントです。オリジナル盤は紙質がしっかりしており、色の発色も鮮やかです。後年のリイシュー盤や他国盤は、コスト削減のため薄い紙を使用していることが多いです。
レコード購入時の基礎知識として、インナースリーブの有無やライナーノーツの内容も確認しましょう。オリジナル盤には専用のインナースリーブが付属していることが多く、歌詞カードの印刷方法も異なります。
レコードを買うときの注意点¶
Oasisのレコードは人気が高いため、状態の良い盤を見つけるには注意が必要です。まず、盤面のコンディションを必ず確認しましょう。特に90年代のプレスは、CDが主流だった時代のため、レコードの品質管理が甘いケースもあります。
「Definitely Maybe」や「Morning Glory」は大量にプレスされたため、比較的入手しやすいですが、その分状態にばらつきがあります。試聴が可能なレコードショップで購入するか、オンラインで買う場合は詳細な盤面写真と出品者の評価をよく確認しましょう。
また、リイシュー盤とオリジナル盤では価格が大きく異なります。初めてOasisのレコードを買う方は、まず聴くことを目的に状態の良いリイシュー盤から始め、慣れてきたらオリジナル盤を探すのもおすすめです。リイシュー盤でも、近年の180g重量盤は音質が良好なものが多いです。
ジャケットの状態も重要です。特に「Be Here Now」は大判の豪華なパッケージのため、角の傷みやシワが目立ちやすいです。コレクションとして保管する場合は、ジャケットのグレードも妥協せず選びましょう。
価格相場についても知っておくと安心です。UKオリジナル盤の「Definitely Maybe」は状態により5,000円〜15,000円程度、「Morning Glory」は4,000円〜12,000円程度が目安です。極端に安い場合は、状態が悪いか別のプレス盤の可能性があるので注意しましょう。
Oasisをレコードで聴く魅力¶
Oasisの音楽は、レコードで聴くことで本来の魅力が最大限に引き出されます。まず、アナログ特有の温かみのあるサウンドが、ギターの歪みやリアムの荒々しいボーカルに深みを与えます。デジタルでは削られがちな中低音域の厚みが、レコードでは豊かに再現されるのです。
特に「Live Forever」や「Champagne Supernova」といった壮大なバラードは、レコードの針が溝をトレースする物理的な振動が、感情の揺れをダイレクトに伝えてくれます。音楽を「聴く」だけでなく「体感する」という感覚は、レコードならではの体験です。
また、大判のジャケットアートワークを眺めながら音楽に浸る時間は、まさに90年代のロックカルチャーを追体験することそのもの。ブックレットを開いて歌詞を読みながら、A面が終わったらレコードをひっくり返すという儀式的な行為も、音楽との向き合い方を豊かにしてくれます。
ノエル・ギャラガー自身も「俺たちの音楽はレコードで聴かれるべきだ」と語っており、バンド自身がアナログでの体験を意識して制作していたことが伺えます。Oasisの持つ時代性と普遍性を同時に感じられるのが、レコードというメディアの力なのです。
まとめ¶
Oasisのレコードは、90年代ブリットポップの熱狂と、普遍的なロックの魅力を同時に味わえるコレクションの要です。Creation RecordsのUKオリジナル盤は音質・価値ともに高く、コレクターなら一度は手に入れたい逸品ですが、まずは聴くことを楽しむためにリイシュー盤から始めるのも良いでしょう。
レコードで聴くOasisの音楽は、ギャラガー兄弟の情熱と衝突、そして時代を超えて愛され続ける楽曲の力を、より鮮明に感じさせてくれます。ぜひレコードショップで手に取って、アナログならではの音楽体験を楽しんでください。
Digital & Analog in Harmony.
テクノロジーとカルチャーの交差点から、共鳴を生み出す。Harmonic Society は、アナログの温もりとデジタルの可能性を掛け合わせ、音楽と文化の新しい体験を届けています。姉妹サイト Harmonic Society Philosophy では古代から現代までの哲学を、Post Web3 ではWeb3・ブロックチェーンの専門分析を発信しています。