フォノイコライザー内蔵と外付けの違いを徹底比較¶
フォノイコライザーの内蔵と外付けの違いは、音質・拡張性・手軽さの3点に集約されます。結論から言えば、手軽に始めるなら内蔵型、音質を追求するなら外付け型がおすすめです。本記事では、それぞれの特徴を比較しながら、最適な選び方を解説します。
そもそもフォノイコライザーとは?RIAA補正の基本¶
フォノイコライザーは、レコード再生に必須の機器です。レコードはカッティング時にRIAAカーブという周波数補正が施されており、低音が小さく・高音が大きく記録されています。フォノイコライザーはこの補正を元に戻し、同時に微弱な信号を増幅する役割を持っています。
詳しい仕組みはフォノイコライザーとはで解説していますので、あわせてご覧ください。
内蔵フォノイコライザーの特徴とメリット・デメリット¶
内蔵型とはどんなもの?¶
内蔵型フォノイコライザーは、レコードプレーヤーやプリメインアンプの中に組み込まれているタイプです。エントリークラスのレコードプレーヤーには内蔵されていることが多く、追加の機器を購入しなくてもすぐにレコードを楽しめます。
内蔵型のメリット¶
- 追加費用がかからない — プレーヤーやアンプに含まれているため、別途購入する必要がない
- 配線がシンプル — 接続する機器が少ないので、セットアップが簡単
- 省スペース — 追加の機器を置く場所を確保しなくてよい
内蔵型のデメリット¶
- 音質に限界がある — コストや筐体サイズの制約から、回路や部品の品質が控えめになりがち
- カスタマイズができない — 他の機種に交換して音の変化を楽しむことができない
- MM型のみ対応が多い — MC型カートリッジに対応していないケースがほとんど
外付けフォノイコライザーの特徴とメリット・デメリット¶
外付け型とはどんなもの?¶
外付け型は、フォノイコライザー機能だけを独立させた単体機器です。ターンテーブルとアンプの間に接続して使用します。専用設計のため、音質面で内蔵型を上回る製品が多いのが特徴です。
外付け型のメリット¶
- 音質が大きく向上する — 解像度、S/N比、低音の締まりなど、あらゆる面で改善が期待できる
- 好みや予算に合わせて選べる — 豊富な製品ラインナップから自分に合った一台を選択できる
- 将来のアップグレードに対応 — MM/MC両対応モデルを選べば、カートリッジ変更にも柔軟に対応できる
外付け型のデメリット¶
- 別途購入費用がかかる — エントリーモデルでも5,000円前後から
- 設置スペースが必要 — ケーブルも含めて配置場所を確保する必要がある
- 接続を正しく行う必要がある — アンプのPHONO入力ではなくLINE入力に接続する点に注意
内蔵と外付けの比較表¶
| 比較項目 | 内蔵型 | 外付け型 |
|---|---|---|
| 音質 | 普通〜そこそこ | 良い〜非常に良い |
| 手軽さ | すぐに使える | 接続・設置が必要 |
| 価格 | プレーヤーやアンプに含まれる | 5,000円〜10万円以上 |
| カスタマイズ性 | 不可 | 機種変更で音の変化を楽しめる |
| 対応カートリッジ | MM型のみが多い | MM/MC両対応モデルあり |
| S/N比 | 筐体内のノイズ影響を受けやすい | 独立電源でノイズに強い |
| 省スペース性 | 追加機器不要 | 設置スペースが必要 |
外付けフォノイコライザーの価格帯と音質の目安¶
外付け型を検討する際に気になるのが予算です。価格帯ごとの特徴を整理します。
エントリークラス(5,000〜15,000円)¶
内蔵型からの最初のステップアップに最適な価格帯です。それでも内蔵型と比較すると、音の解像度や低音の質感に明確な違いを感じられることが多いです。
ミドルクラス(15,000〜50,000円)¶
MM/MC両対応モデルが増え、ゲインやインピーダンスの調整機能を備えた製品が選べます。レコードの音質を本格的に追求したい方におすすめの価格帯です。
ハイエンドクラス(50,000円以上)¶
真空管式やディスクリート回路を採用した製品が登場します。音の厚み、空気感、奥行きなど、再生の質が一段と高まります。
内蔵から外付けに切り替えるタイミング¶
以下のいずれかに当てはまるなら、外付けフォノイコライザーへのアップグレードを検討してみてください。
- レコードの音をもっと良くしたいと感じるようになった
- カートリッジをMC型に変更したいが、内蔵型がMM型にしか対応していない
- レコードの聴き方に慣れてきて、機器ごとの音の違いに興味が出てきた
- プレーヤーやカートリッジをアップグレードしたのに、音質の変化が物足りない
フォノイコライザーは、レコード再生チェーンの中で音質への影響が非常に大きいパーツです。カートリッジの次に優先度が高いアップグレードポイントと言えます。レコードの聴き方を工夫するのと合わせて、機器面でもステップアップしてみると、レコードの楽しみがさらに広がります。
まとめ¶
- 内蔵型は手軽さが最大の魅力。追加費用なしですぐにレコードを楽しめるので、初心者の第一歩に最適です
- 外付け型は音質向上が最大のメリット。5,000〜15,000円のエントリーモデルでも内蔵型との差を実感できます
- 内蔵型で物足りなさを感じたら外付けへのステップアップを検討しましょう。フォノイコライザーの交換はコストパフォーマンスの高い投資です
- MM/MC両対応の外付けモデルを選べば、将来カートリッジをMC型に変更しても対応できます
- 接続時はアンプのLINE入力に接続することを忘れずに。PHONO入力に繋ぐとRIAA補正が二重にかかり、音が歪みます
用語集では、本記事で登場した専門用語の詳しい解説もご覧いただけます。
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