レコード買ったあと何する?初めての1枚を最高に楽しむ手順¶
レコードを買ったあと何するか――答えはシンプルで、「開封・検品、クリーニング、正しい手順で再生し、丁寧に保管する」この流れを押さえれば、初めての1枚を最高の音で楽しめます。
本記事では、レコードを手に入れたその日から実践できる5つのステップを順番にご紹介します。アナログレコードならではの「手間をかけて音楽と向き合う時間」を、ぜひ味わってみてください。
レコードを開封して検品する――最初にやるべきチェックポイント¶
お店やオンラインで手に入れたレコードを、いきなりターンテーブルに載せたくなる気持ちはよくわかります。ですが、まずは落ち着いて開封と検品を行いましょう。このひと手間が、大切な1枚を長く楽しむための第一歩になります。
チェックすべきポイント:
- ジャケットの状態: 角の折れ、シミ、背割れがないか確認します。中古盤の場合、配送時のダメージが加わっていることもあります
- 盤面の目視確認: レコードを光にかざして、キズや指紋、ホコリの付着がないかチェックします。新品でもプレス時の汚れが付いていることがあります
- 付属品の確認: ライナーノーツ、歌詞カード、帯(国内盤の場合)などが揃っているか確かめましょう
- レーベル面の確認: A面・B面の表記や、正しいタイトルが印刷されているか目を通します
レコードを盤面から取り出すときは、溝のある面に指が触れないよう、レーベル部分とエッジ(外周の端)だけを持つようにしてください。指紋の油脂は溝に固着しやすく、ノイズの原因になります。
初回再生前のクリーニング方法――盤面を清潔に保つ基本¶
検品が終わったら、再生前のクリーニングを行います。「新品なのにクリーニングが必要なの?」と思われるかもしれませんが、プレス工場で付着した離型剤や静電気で集まった微細なホコリを取り除くことで、最初の一音からクリアなサウンドを楽しめます。中古盤であればなおさらです。
基本のドライクリーニング:
- レコードをターンテーブルにセットして回転させます
- カーボンファイバーブラシを溝に沿って軽く当てます
- 盤の内側から外側へ、ゆっくりとブラシを動かしてホコリを集めます
- ブラシの端からホコリを払い落とします
中古盤や目に見える汚れがある場合は、専用のクリーニング液とマイクロファイバークロスを使ったウェットクリーニングもおすすめです。詳しい手順はレコードのお手入れガイドにまとめていますので、あわせてご覧ください。
レコードの正しい再生手順――針を落とすまでの流れ¶
クリーニングが済んだら、いよいよ再生です。正しい手順を踏むことで、レコードとスタイラス(針)の両方を長持ちさせることができます。
再生の手順:
- ターンテーブルの回転速度を確認する: LPなら33 ⅓回転、シングル盤なら45回転にセットします
- アームのロックを解除する: トーンアームを固定しているクランプやレストを外します
- キューイングレバーを使って針を降ろす: 手で直接アームを持って針を落とすのは避け、必ずキューイングレバー(アームリフター)を使いましょう。レコードの最外周にある導入溝(リードイン)の上にそっと針を降ろします
- ボリュームは小さめから上げる: アンプやスピーカーのボリュームは最初は控えめにし、音を確認しながら好みの音量に調整します
レコードの音は、フォノイコライザーの性能によっても大きく変わります。ターンテーブルに内蔵されている場合もありますが、単体のフォノイコライザーを導入するとさらに豊かな音を引き出せます。また、アナログ特有の温かみや空気感の理由についてはレコードの音はなぜ違うのかのコラムで詳しく触れていますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
聴き終わったあとの保管方法――レコードを長持ちさせるコツ¶
片面を聴き終えたら裏返してB面へ。両面を聴き終えたあとの保管が、レコードのコンディションを左右する大切な工程です。
再生後の保管手順:
- カーボンファイバーブラシで軽くホコリを払う: 再生前と同様に、ブラシで盤面のホコリを取り除きます
- インナースリーブに戻す: ポリエチレン製のインナースリーブがおすすめです。紙製のオリジナルスリーブはコレクション価値があるので別途保管し、普段使いにはポリスリーブを使うのが理想的です
- ジャケットに入れて外袋をかぶせる: ジャケットのスレや汚れを防ぐため、透明なポリプロピレン製の外袋(アウタースリーブ)で保護します
- 縦置きで保管する: レコードは必ず垂直に立てて保管してください。横に重ねると盤の反りやリングウェアの原因になります
保管場所は直射日光が当たらず、温度18〜22度、湿度40〜60%を保てる環境がベストです。暖房器具のそばや窓際は避けましょう。詳しい保管の知識はお手入れガイドでも解説しています。
レコードを聴く習慣をつくる――アナログのある暮らしの楽しみ方¶
レコードは、デジタル音源のように「ながら聴き」をする道具ではありません。片面20分ほどの区切りがあるからこそ、音楽に集中する特別な時間が生まれます。ここでは、レコードを日常に取り入れるためのヒントをいくつかご紹介します。
習慣をつくるアイデア:
- 「週末の1枚」を決める: 毎週末に1枚じっくり聴くと決めるだけで、レコードに向き合う時間が自然に生まれます
- 再生前の儀式を楽しむ: ジャケットからレコードを取り出し、ブラシをかけ、針を落とす。この一連の動作そのものがリスニング体験の一部です
- ジャケットを飾る: いま聴いているレコードのジャケットをスタンドに飾れば、部屋の雰囲気もぐっと変わります
- 聴いた記録をつける: 日付とタイトル、ひとことメモを残しておくと、自分だけのリスニング日記が完成します
レコードに手間をかける時間は、音楽そのものをより深く味わう時間でもあります。デジタルでは得られない「触れて、眺めて、聴く」体験を、ぜひ日常の一部にしてみてください。
まとめ¶
- レコードを手に入れたら、まず開封して盤面・ジャケット・付属品を丁寧に検品する
- 新品・中古を問わず、初回再生前にカーボンファイバーブラシでクリーニングを行う
- 再生時はキューイングレバーを使い、回転速度を確認してから針を降ろす
- 聴き終えたらインナースリーブと外袋で保護し、縦置きで保管する
- 「週末の1枚」など自分なりのルーティンをつくり、レコードのある暮らしを楽しむ
用語集では、本記事で登場した専門用語の詳しい解説もご覧いただけます。
!!! quote "Digital & Analog in Harmony." テクノロジーとカルチャーの交差点から、共鳴を生み出す。Harmonic Society は、アナログの温もりとデジタルの可能性を掛け合わせ、音楽と文化の新しい体験を届けています。姉妹サイト Harmonic Society Philosophy では古代から現代までの哲学を、Post Web3 ではWeb3・ブロックチェーンの専門分析を発信しています。